AmiVoice

放射線科以外でAmiVoiceを使っている人が少ない理由。おすすめの使い方も紹介します。

このサイトでは、AmiVoiceを非常におすすめしています。

僕が放射線科診断専門医ということもあり、以前の記事で提示できているのは、画像の読影レポートを書く際の使い方がほとんどです。

けれど、AmiVoiceは決して放射線科医専用のものではありません。

医療用の場合、

・電子カルテ、紹介状、看護記録、退院サマリ向け
・放射線科読影レポート向け
・調剤電子薬歴向け
・整形外科カルテ向け
・眼科カルテ向け
・リハビいテーション記録向け
・精神科カルテ向け
・歯科カルテ向け
・医療メール・論文作成用

といったように、各専門分野に向けたラインナップが数多く揃っています。

ですが、実際には放射線科医以外で使っている人は、僕は見たことがありません。

周りの先生に聞いても、見つけることができませんでした。

これほど有用なツールなのに、なぜ放射線科以外であまり使われていないのか考察したので、記事にしました。

また、最後に個人的におすすめする、AmiVoiceの使い方も示しています。

ぜひご覧下さい。

電子カルテ向けとあるものの、実際に使うのは難しいです。

AmiVoiceではテンプレートを使用することで、改行を含む複数行の入力を一気に行えます。

具体的には、

【主訴】
【現病歴】
【アレルギー歴】
【既往歴】
【身体所見】

といった初診時に必ず入力する項目を、テンプレート化することができます。

非常に便利で、実際、医療用AmiVoiceには電子カルテ向けのラインナップがあります。

ですが、正直僕としてはあまり実際的ではないと思っています。

特に外来業務では、難しいでしょう。

想像してみて下さい。

ヘッドセットを付けた医者が、患者さんを診察しながら所見をぼそぼそつぶやいている。
もしくは、誤変換がないか確認するため、体は患者さんに向けたまま入力するときだけカルテを見ている。

なかなかくるものがないでしょうか。

また、身体診察を先に済ませ、入力時だけAmiVoiceを使うという方法もあります。

けれど、患者さんの前でしゃべって音声入力するのは、医者側の羞恥心の問題もあります。

患者さんも、「何をしているんだろう」と、やや変な人を見る目をすること必定です。

結局、タイピングで入力するか、入力担当の事務の方を雇って入力してもらう方が、良好な関係を築けると思います。

このように周りに人がいる、特にAmiVoiceをあまり知らない人がいる場合、フルに活用することは難しいと思います。

他の検査でも数の問題があります。

では、患者さんから離れて所見を入力するという点で、最終的にレポートを作成する、アブレーションやカテーテルなどの手技ではどうでしょう。

こちらも、なかなか難しいと思います。

AmiVoiceの機能に、音響学習というものがあります。

自分の声を学習して、音声入力の精度を上げる機能です。

この音響学習で非常に重要なのが、蓄積量(使った声の量)です。

音響学習の深度はレベルで表示されるのですが、大体レベル20-30ぐらいになって、やっと普通に使えるレベルになる印象です。

逆に言えば、それまではタイピングで入力していたほうが、早く正確です。

日常読影で言えば、毎日20-30件の読影を1ヶ月して、これぐらいのレベルになります。

果たして、レベルを20まで上げるだけの件数を、1つの施設で行っているか?

また、全てのレポートを1人で書くことになるのか?

ちょっと現実的ではないと思います。

原稿、論文執筆時にはAmiVoiceはとても役立ちます。

僕が読影時以外でAmiVoiceを積極的に使っているのが、原稿を書くときです

大学病院など大きな施設で働いている場合、ある程度の年次になると原稿を依頼されるときがあります。

放射線科の場合、基本的に画像に関する話になるので、患者さんのCTやMRI画像を原稿に使います。

その時に、AmiVoiceを使います。

大抵の病院では、読影端末と電子カルテ端末が一体となっており、wordなどのofficeソフトが一緒に入っていることが多いです。

AmiVoiceはwordにも使えるため、AmiVoiceで原稿を書くことが可能となります。
最初は慣れないと思います。

けれど、誰かに説明している気持ちで喋っていると、つながりの不自然さや説明が足りない部分など、気づくことが多いです。

何より、タイピングで入力しているよりも、僕の場合は早いです。

ぜひ一度試してみて下さい。

まとめ

以上、放射線科以外でAmiVoiceがあまり使われていない理由、について考察してみました。

音声入力は非常に魅力的ですが、病院で実際に使える場面は、まだ限られていると思います。

また、AmiVoiceは読影レポートを書く以外にも使い勝手が良いです。

原稿だけではなく、ちょっとした文章を書くことにも便利です。

何かのお役に立てたら嬉しいです。