読影レポート

画像をオーダーする際の検査目的の書き方を徹底解説!

画像検査を依頼しない医者というのは、ほとんどいないと思います。

患者さんに関わっていると、レントゲンなりCT、MRI、シンチなど、オーダーしますね。

研修医になりたての先生でも、上級医に言われてオーダーするでしょう。

依頼画面では必ず検査目的を書く様になっていますが、最初はどこまで書くべきなのか、悩むと思います。

僕も日常読影では、まず最初に依頼医の書いた検査目的を見るのですが欲しい情報がコンパクトにまとまっているな、と感心するものから、センスがないー、というものまで様々です。

この、依頼をする側の考えていることと、実際に読影を行う放射線科医が欲しい情報、の間にギャップを感じることしばしばです。

そこで今回は、検査目的に書いて欲しい情報、について、皆さんにお伝えしようと思います。

数行の文章ではあるのですが、検査の精度に関わる重要なことです。

ぜひご覧下さい。

検査目的によって撮影方法や注意して読影するポイントが変わります

医者がオーダーする検査というのは、目的を記載する必要がないものと、あるものに別れます。

目的を記載する必要がないものとしては、採血や心電図検査などがあります。

採血はオーダー時に検査項目をチェックするので、依頼目的の代わりになります。

心電図であれば、ホルター心電図のような特殊なものでない限り、とりあえず取れば用は足ります。

けれど、画像検査の場合、検査部位は選ぶものの、付随して必ず検査目的が必要になります。

それは、
そもそも何を目的としているかで撮影法が変わる
放射線科医は何に注目して読影したほうが良いのか
という2点の理由からです。

例えば、「腹部腫瘤精査」とあったとしても、肝臓の腫瘍なのか膵臓の腫瘍なのかで、撮影のタイミングはことなります。

骨折精査のレントゲンであっても、部位によって撮影方向は全く異なります。

また、依頼医が見てほしいポイントというのは、読影するに当たり非常に重要です。

同じ「腹痛」という目的でも、上腹部なのか下腹部なのかで想定する疾患は、まったく異なります。

検査目的に絶対に書いて欲しい情報

必ず欲しい情報は、いったい何を目的とした検査なのか、ということです。

ものすごく基本的なことですが、書かれていないオーダーというのは結構あります。

特に、外来が忙しいからか、「精査」とだけ書かれた検査もよく遭遇しますが、非常に僕たちのやる気をそいでいます。

肺炎を疑っているのか。
腹痛があるのか。
感染がありそうだが、臨床的に感染源が不明だから精査しているのか。

基本的事項ではありますが、何を目的とした検査なのかは、明記して欲しいです。

あったほうが精度が上がる情報

さらに疾患を絞る情報があれば、記載してほしいです。

例えば、

「腹痛精査」

と書いてあるよりも、

「腹痛があり、採血で膵酵素が上昇している」

と書いてあったほうが、より膵臓に注目して読影が行えます。

「上腹部痛」では、総胆管結石や胆嚢炎、膵炎を想定します。

「下腹部痛」では、虫垂炎や尿管結石、S状結腸憩室炎などを頭の中に思い描いて、読影にかかります。

このように、数ある中から疾患を絞り込むのに役立つ情報は、記載してほしいです。

まとめ

以上、放射線科医の立場から、検査目的に書いてほしい情報について、まとめてみました。

きちんと書いていないと、僕たちも漫然と読影してしまい、結果的に患者さんの不利益になってしまいます。

読影に重要な情報は、必ず書くようにして下さい。